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help リーダーに追加 RSS 日本国際放送(NHK WORLD)で島の伝統を

<<   作成日時 : 2008/11/20 12:33   >>

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NHKが海外に向けて日本のニュースや文化を紹介する「NHK WORLD」
というものがあるんですね。
僕は初めて知ったんですが、日本国内には放送されていないので
いたしかたないことです。

大島を紹介するということで撮影スタッフが来島。
魚屋さんで珍しい魚が干してあり、レポーターが
この魚・ブダイを追っていくと・・
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ということで、我が家にやってきました。
この魚と島の人々の食生活、8000年前の貝塚から出土した歯
どうやって捕獲したんだろうか・・
ブダイのづけ寿司は保存食だった・・など話はひろがり。
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それでは釣ってみましょうということにあいなり。
あいにくカメラを回し始めたら磯は猛烈な強風でアウト。
桟橋で釣ることになりました。

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目の前でエビ網漁が始まり、ウキを流すところもなく
網を見て魚を寄りつかなくなるはの最悪の状況の中
無事3匹ほど釣れて撮影終了。
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レポーターのジョンさん。
流暢な日本語での僕との会話を英語になおして解説。
寒風の中をご苦労さんでした。
毎週・水 フジTV 「セレブと・・」上戸彩 に出演していると言ってましたが。




*********鯛吉エッセー&小さな物語**********

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森永キャラメルとネコジャラシ
 
天までも届きそうな恐ろしげな高い鉄塔。我が家から一キロほどの場所に三塔立っていた。
送信所(大島航空標識所)の電波塔だ。
半世紀前、1956年頃のことだ。
米軍の戦闘機に機銃掃射を受けた跡が建物の壁にまだ残っていた。
広々とした周囲の草原には、チガヤやカヤツリグサ、エノコログサなど、島でネコジャラシとも呼ばれる雑草が
穂を風に揺らしていた。

その日は近隣の村人たちが集まって大運動会だった。
地下足袋のおっちゃんやモンペ姿のおばちゃん、小中学生に青年団と、
それはもうにぎやかなイベントとであった。
中でも記憶に残るのは当時クダッチに駐屯していた米軍ローラン基地の兵士が参加していたことだ。
透き通るような白い肌とソバカスだらけの赤い顔とビー玉のような青い目と巨大な鼻を持つ大男達は、
僕にとってこの世のものとも思えぬモンスターに違いなかった。

徒競走を前にクチャクチャとガムを噛み、唾をはく巨漢と、島男達のやせ細った姿がなんとも頼りなく対照的で、
ヨロヨロと引かれた白線とかさなって記憶に残る。
無理もない終戦後十年ほどしか経っていなかったのだから。

四隅がピンと張られたテントが広場中央にあった。テーブルの上には賞品の山が積まれていた。
タオルや米などもあったと思うが、僕の視線はモールの取っ手がついた黄色い大きな箱の森永キャラメルだった。
いつも店先で眺めている小箱と違った夢のようなシロモノだ。
いつか正月に一つ二つ食べたことのあるキャラメルではあるが、それはもう気が遠くなるような甘さだった。
子供心にこれは強烈な記憶で、どうやってテントの中にまぎれこんだか覚えてないが、キャラメルを見た僕は
テーブル前から動けなくなってしまった。


おやつ代わりだった食べ頃のイタドリやチガヤの新芽もエビヅルもカーツ(アケビ)さえも、
圧倒的にこれにはかなわなかった。
すぐ横で、前歯の欠けた象の尻のような体のおばちゃんに、横目でにらまれながら足を踏まれても、
悪ガキにこづかれても僕はその前から離れず泣かなかった。

歯茎にまとわりつくトロリとしたそれはもう、甘くて甘いキャラメルの記憶がそうさせた。
運動会は山場を迎えた。ウォーッとかイャーッとか言って歯茎をむき出しにした男や女。
それに赤ら顔のモンスターも混じって白線は蹴散らされていく。
賞品の山は大分減っていたが、森永キャラメルはまだ残っていた。
僕はもう息も吸えぬほどの空腹感で目もうつろになっている。

テントの賞品前に座り込んでどのくらい経ったろう。それにしても、誰が持ち帰るんだろうか。
知ってるあんちゃんならいいな、いや、知らないおっちゃんでもいいさ。
ホラッとか言って放り投げてくれるかもしれない。
子供らみんなで分けるんだぞとか言うかもしれない。
そうしたら俺が一番先だな。もう並んでるんだから。
そんなことを思いつつ、テント前でうつらとなり、意識は次第に萎えていった。


パチ、パチ、パチッ。拍手。喝采。
朦朧(もうろう)としていたが、森永キャラメルが動いてわれにかえった。
どうやら、賞品テーブルの足にもたれて居眠りをしていたらしい。
僕の視線は気に力をそそぎつつ、ヨロヨロと黄色い箱の行方を追った。
帽子と賞品のキャラメル箱を小脇にかかえた色白の男が頭を律儀(りちぎ)に下げた。
アイロンのかけられた紺色のズボンだ。東京の匂いのする人、隣村の駐在さんだった。
世話にはなっていないし、声をかけられたこともなかった。
うちの村のおまわりさんならどんなによかったことか、なんてこったこの世に神はいないのか。
しかし、僕はもう一度気を取り直した。
「やぁ、小僧、一粒なめてみるか」
もしかしたらそんなことだってあるかもしれない。

テントから遠く離れた広場の隅に自転車は置かれていた。駐在の乗ってきた自転車だ。
僕はさっそく、自転車のまわりをうろつきはじめた。今日はおっきな鉄砲もぶらさげてないし、怖くはない。
いや、甘いののためなら命もかけるさ・・・。
「よっこらしょっ」
あっという間のことだった。
ガッハッハッ。
黄色い歯を見せながら駐在は、僕を横目で見るとひょいと自転車にまたがり、
ペダルを大急ぎでこいで風のように走り去ったのだ。そう、黄色い甘い箱とともに。
僕はその場にへたりこんでいた。自転車の姿はどんどん遠くなり、やがてネコジャラシの蔭に消えた。

遠くを見つめる僕は口をとがらせハナミズを腕でぬぐいつつ呟いた。
「腹へった母ちゃん・・」
ネコジャラシ ネコジャラシ トパクサヤマニ  ネコジャラシ カヤツリグサニ ネコジャラシ
 秋風はそよそよと、穂はゆれながら唄っているようだった。

(おわり)

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
8000年前から島に人が住んでいたのですね。
最悪の状態の中で、よく3匹もつれました!!
さすが名人!!
この番組見てみたいものです。
それにしても寒そうですね。
のんびり猫
2008/11/20 22:55
すごい!大島のカシカメじゃなくて、ブダイがアメリカに国際映像で紹介されるとは。むかし、大島が確かハワイ島と姉妹島になって、ハワイから親善使節が来たような記憶がありますが…。それにしても鯛吉さんの活躍ぶりは、目を見張るものがありますね。カシカメじゃなくて、ブダイ釣れてよかった!
えいちゃん
2008/11/21 20:57
のんびり猫さん
やっと釣れて話にはなったようです(笑)
縄文時代早期の遺跡は何ヶ所かあるんですよ。
興味があるのがどうやって島に渡ってきたか、
当時はイノシシもいてカツオやカジキやサメ
などの骨も出土しています。
道具は?神津島という島から渡ってきた黒曜石
らしいんです。
鯛吉
2008/11/22 18:26
えいちゃん
ハワイ島と姉妹島、2年ほど前に交流がまたあったんですよ。
現在、ハワイ大学にも留学のワクがあると思います。
大そうな話にある程度もっていかないとただの釣り番組じゃ
国際交流、文化の役に立たないと思い、ブダイ釣りの背景と
食文化、島の暮らしにどのくらい役立ったか。
インデイアンになって(笑)説明したけど
どんなものになるのやらね。
鯛吉
2008/11/22 18:33
テレビ局のお出ましなのに日本では放映されないのですか。
残念です。見たかったですね。
トマト
2008/11/22 23:04
トマトさん
そうなんですよ。ビデオテープは送ってくれるそうですが(笑)
海外放送を流しているというのも初めて知った次第です。
鯛吉
2008/11/24 17:51

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